トルコのエルドアン大統領は7日、ウクライナのゼレンスキー大統領、ロシアのプーチン大統領とそれぞれ電話会談し、ウクライナ南部ヘルソン州で発生したカホフカ水力発電所のダム決壊に関する国際調査委員会の設置を提案した。トルコ大統領府が発表した。
エルドアン氏は、ウクライナ、ロシア、国連、トルコを含んだ国際社会が関与する委員会の設置を提唱。ゼレンスキー氏に対しては、ウクライナ、ロシアを仲介するトルコの立場を強調した。プーチン氏に対しては、包括的な調査の重要性を訴えた。
一方、ロシア大統領府によるとプーチン氏は、ウクライナが西側の支援を受け、ロシア領内で破壊工作を行っていると強調。ダム破壊は「野蛮な行為の明白な例だ」と非難した。
トルコはロシアのウクライナ侵攻に反対する一方、欧米の対露制裁に参加せず、両国と良好な関係を維持。ウクライナ産穀物の輸出合意で国連と仲介役を果たしてきた。(共同)