少子化に歯止めがかからない。厚生労働省の調査では、昨年生まれた赤ちゃんの数(出生数)が過去最少の約77万人となり、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率も過去最低の1・26になった。このまま放置すればどうなるのか。少子化の深刻さを可視化する「子ども人口時計」によると、日本の15歳未満の子供人口は800年後にゼロになるという。
子ども人口時計は、東北大大学院の吉田浩教授(加齢経済学)が平成24(2012)年に開発した。総務省が公表する「人口推計」で直近の1年間に減った15歳未満の人口を基準に、子供の数が1人になるまでに残された時間を秒刻みで明示する。毎年5月5日のこどもの日に合わせ、同大高齢経済社会研究センターのホームページで現況を公開している。
今年公開した子ども人口時計は、4月1日現在の15歳未満人口、1435万人で計算した。前年比29万9千人減少したペースをあてはめると、約100秒に1人のペースで子供が減る。1人になるのは29万1608日後の2821年10月27日となった。