「没入体験」イベント導入 西武園ゆうえんち 「豪華列車はミステリーを乗せて」

「食堂車レストラン 黄昏号」を舞台に繰り広げられる「没入型ドラマティック・トレイン」=埼玉県所沢市(兼松康撮影)
「食堂車レストラン 黄昏号」を舞台に繰り広げられる「没入型ドラマティック・トレイン」=埼玉県所沢市(兼松康撮影)

西武園ゆうえんち(埼玉県所沢市)は人気の「食堂車レストラン 黄昏号」で、参加者がストーリーに巻き込まれる「没入体験」ができるイベントを始めた。列車内で起こる殺人事件に、参加者自身が容疑者にもなりかねない、ハラハラドキドキのイベントが繰り広げられる。

時岐乃山トンネル開通を記念した、豪華列車「ダイニングトレイン レヴァリエール号」のお披露目走行。参加者はこの走行に招待された登場人物となって乗り込む。さまざまな秘密を抱えた登場人物とともに食事を楽しむ最中、突如起こる殺人事件。トンネルの不思議な力で何度も時間が戻り、密室事件が繰り返されていく―。

「没入型ドラマティック・レストラン~豪華列車はミステリーを乗せて~」では車窓を風景が流れ、照明や音響などさまざまな演出が盛り込まれる。参加者はアフタヌーンティーセットやウエルカムドリンクを楽しみつつも、列車の通路を舞台に繰り広げられる芝居を見ているうちに、登場人物に話しかけられたり、頼み事をされたりしながら事件に巻き込まれていく仕掛け。いつの間にか、参加者自身も登場人物になったかのような感覚を味わえる。

こうした手法の体験型演劇作品は「イマーシブシアター」と呼ばれ、2000年代の英ロンドン発で、米ニューヨークのブロードウェーで人気を呼んでいる。

西武園ゆうえんちでは、入り口に近い「夕日の丘商店街」などで、キャストらとのふれあいの中で、来場者が踊りに参加するなどの巻き込まれる体験が人気。こうした体験をさらに、イベントに没入できるまで深めたような形だ。

「没入型ドラマティック・レストラン」(1回約90分)は毎週土・日曜日の各日午後に2回公演。1回の定員は57人で対象は中学生以上。ウエルカムドリンク・アフタヌーンティーセット付きのチケットは1人5400円。西武園ゆうえんちへの入園券も必要。現在、7月30日分までのチケットを販売している。

問い合わせは西武園ゆうえんちコールセンター(04・2929・5354)。(兼松康)

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