奈良県警が40人を誤摘発 標識設置不備で

奈良県警は、横断歩道標識の設置に不備がある交差点8カ所で平成30年以降、車を運転していた県民ら40人を交通違反として誤って摘発していたと発表した。違反点数を取り消し、40人から徴収した反則金計約32万円の返還を進めている。刑事事件として立件したケースはなかった。

横断歩道標識の不備などを巡る誤摘発が、青森、栃木、群馬、長野の各県警であったことを受け、奈良県警は30年以降の記録を調査。横断歩道標識が車の運転手から確認できる位置になかった信号のない交差点8カ所で、今年4月上旬までに、歩行者の通行を妨げたなどとして道交法違反容疑などで40人を摘発していたことが分かった。

誤摘発があったのは、奈良市登大路町(県文化会館東側)▽奈良市六条西(奈良署西の京交番北方約600メートル)▽奈良市あやめ池南(近鉄菖蒲池駅南側)▽王寺町久度(リーベル王寺店東方)▽河合町池部(河合町役場南側)▽天理市川原城町(JR天理駅南側)▽大和高田市大中(大和高田市役所東側)▽香芝市瓦口(近鉄五位堂駅東側)-の8カ所。

県警交通規制課はさらに、標識に不備がある横断歩道12カ所を確認しており、今後、適切な場所への標識の設置を進める。

標識不備の原因について、県警は「交通規制基準の解釈を誤っていた」とした上で「道路標識の適正な管理が行われていなかったことに深くおわびする」とコメント。29年以前に標識不備の場所で違反となった人の問い合わせを受け付けている。

問い合わせは、県警交通規制課(0742・23・0110)。

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