「玉の輿神社」の別名で知られる今宮神社(京都市北区)の今宮祭還幸祭が営まれ、新型コロナ禍のため中止が続いていた女性だけで担ぐ「たまのこし神輿」の巡行が4年ぶりに復活した。担ぎ手となった京都産業大の女子学生らが地域を盛り上げた。
同神社は江戸幕府の3代将軍徳川家光の側室で、5代将軍綱吉の母である桂昌院(けいしょういん)が再興に力を尽くしたとされる。桂昌院は「お玉の方」とも呼ばれ、西陣の八百屋の生まれから身を起こし、女性としての最高位に上り詰めたことから「玉の輿」の語源ともいわれる。こうした経緯から還幸祭ではたまのこし神輿の巡行が名物となっていた。
京産大は地域参加の一環として、女子寮の寮生が平成17年から担ぎ手となって祭りを盛り上げている。4年ぶりの実施となった今回は32人が参加。外国語学部2年の久保彩花さん(19)は「声援をもらい、地域ぐるみの温かいお祭りだと感じた」と話した。(杉侑里香)