女子テニスの加藤未唯(28)=ザイマックス=が4日にパリで行われた全仏オープン女子ダブルス3回戦で失格になった問題をめぐり、往年の名プレーヤーやコーチ、現役の女子選手が交流サイト(SNS)でそれぞれの「持論」を展開している。四大大会シングルスで通算18度の優勝を誇るマルチナ・ナブラチロワさんは、今回の失格を「馬鹿げた解釈」などと批判するなど、失格問題の波紋はさらに広がりを見せつつある。
ナブラチロワさんは、米国のポッドキャスト番組「THE TENNIS PODCAST」のツイッター公式アカウントが加藤の失格問題に関してツイートしたことに、リプライ(返信)する形で言及。ナブラチロワさんは「(失格は)ルールに対する馬鹿げた解釈」とし、「(加藤の)失格を支持する人は恥ずべき事だ」と持論を展開した。
加藤は5日、自身のツイッターで「私のサポーターに心からお詫びを申し上げます。それ(ボールガールに球が当たったこと)は完全に意図的ではありませんでした」などと英文で投稿。このツイートに対してリプライ(返信)にコメントを寄せたのが、大坂なおみのコーチを務めた経験を持つサーシャ・バイン元コーチだ。
バイン元コーチは「謝る必要はない。あなたはコートに立つために一生懸命努力してきたのに、その機会があなたとパートナーから奪われたことを残念に思う。でも、前向きに頑張ってください」などとコメントし、加藤を励ました。
一方、2016年のウィンブルドン女子シングルスでベスト16に進出した土居美咲(ミキハウス)も自身のツイッターで加藤の失格に言及。「これで失格は可哀想すぎる。動画を見てもボールを渡しただけにしか見えない」などと指摘し、「他の試合で同じ様な状況でも警告で済む事は沢山ある。じゃあ、基準は何?」として、大会側の対応に疑問を投げかけた。(浅野英介)