改正不正競争防止法が成立 メタバース内の知財保護

国会議事堂
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インターネット上の仮想空間「メタバース」内で模倣品の販売を禁じる改正不正競争防止法など知的財産関連の六つをまとめた改正法が7日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。社会のデジタル化が急速に進む中、ウェブ上の知財を保護することで、中小企業やスタートアップ(新興企業)が新規事業を積極的に展開できる環境を整える。

メタバース内では、自身のアバター(分身)が身につける服やアクセサリーなどの取引が行われ、今後も増加が見込まれる。改正法ではメタバース内の模倣品を不正競争行為の対象とし、差し止め請求を可能にする。現行法ではデザインの模倣禁止が現実空間のみに限られていた。

商標法も改正。同姓同名の人物が著名でなければ、氏名の商標登録を認める。従来は同じ名前の人物全員から承諾を得る必要があることから、事実上難しく「過剰な保護だ」との指摘があった。デザイナーの名前をブランド名に使うケースが多いファッション業界などからの申請が想定される。

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