ウクライナ南部ヘルソン州で6日に起きたカホフカ水力発電所の巨大ダム決壊による洪水は7日、ドニエプル川の水位がさらに上昇し、ピークに達したとみられる。被災住民は両岸で4万人近くと推定されている。州都ヘルソンでは組織的な避難や救助が間に合わず、取り残された人がいるもようだが、被害の全容は不明だ。
ロシアが支配し、発電所施設があるノバカホフカ市は7日、少なくとも7人が安否不明になっていると発表した。タス通信は7日、ロシア側当局者の話として、同市の一部で導入されていた非常事態を州全体に拡大したと伝えた。
反転攻勢を進めるウクライナ軍は7日、同軍の進軍を阻もうとしてロシアが占領中の発電所の内部構造を爆破したと主張した。
ダムの水は水道やかんがいにも使われており、市民生活や農業生産への悪影響が長期的に続くと懸念されている。(共同)