太平洋戦争で日米の激戦地となったソロモン諸島。日本軍が同国最大のガダルカナル島から撤収して今年で80年を迎えた。しかし、現地の密林からは今も日本兵の装備品や遺骨が見つかる。国内では、戦時中の不発弾による死傷事故も絶えない。ソロモンは対立する米中が影響力拡大を競う最前線となり、国際的な注目が高まっているが、国全体に大戦の痕跡が色濃く残っている。
ジャングルから手榴弾や飯盒も
ガダルカナル島北部にある首都ホニアラ中心部から、車で南に30分ほど進んだ山中のバラナ村。ここには、太平洋戦争中に日本軍の防衛拠点となった「ギフ高地」と呼ばれる丘陵がある。岐阜県出身者が中心となった部隊が駐留したことで、その地名が付いたという。