岸田文雄首相が21日の今国会会期末までに衆院解散・総選挙に踏み切るかどうかが注目されている。先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の直後に吹き荒れた解散風は、首相の長男による公邸における不適切行動が発覚した影響などで弱まった。しかし、国会が終盤に入り、与野党の神経戦が激化。会期末間際の3日間は解散を巡り緊迫しそうだ。
首相は6日、官邸で開いた政府与党連絡会議で「会期末までに可能な限りの法案を成立させたい。引き続き緊張感を持って国会審議に臨む」と述べた。こうした中、政権幹部の動きが今国会での解散があり得るとの臆測を増幅させている。
首相は5日、自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と党本部で会談した。同日夜には麻生、茂木両氏が4時間にわたり会食し、終盤国会の在り方を巡り意見交換したとみられる。