通常国会の会期末が21日に迫る中、立憲民主党は憲法改正に慎重な姿勢を堅持している。衆院憲法審査会では自民党や公明党、日本維新の会、国民民主党などが目指す改憲による緊急事態条項新設に反対を表明。同条項の核となる議員任期延長を批判した参考人には賛辞を贈った。もっとも護憲を掲げる共産党と同様の対応を続ければ、「立憲共産党」との評価がますます定着する可能性が高い。
「現時点で議員任期の延長は必要ない。国会機能を維持するための選択肢として議論を進めることもあり得るが、その際には長谷部参考人の立憲主義に基づいた見解に留意する必要がある」
立民の中川正春憲法調査会長は1日の衆院憲法審で、改憲勢力をこう牽制(けんせい)した。長谷部氏とは、5月18日の憲法審に参考人として招かれた早大大学院の長谷部恭男教授を指す。