群馬県南西部の山間に位置する人口約1600人の小さな町、神(かん)流(な)町(まち)。日本で初めて恐竜の足跡が発見されたことを観光資源にしようと設立された「恐竜センター」では令和3年6月、AR(拡張現実)を用いた新サービスが始まった。
「目の前に本物の恐竜がいるみたい」。子供がタブレット端末の専用アプリを起動させて恐竜の骨格標本に向けると、その画面上にARで再現された原寸大の恐竜が現れ、動き出した。今年5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザ並みの「5類」に移行したこともあり、同月末の同センター内はマスクを外し、タブレット片手に楽しむ親子の笑顔も見られた。