マンスリー将棋

「失うものはない」 藤井棋聖との〝十二番勝負〟に挑む佐々木七段

王位初挑戦を決め、会見で記者の要望に応じてガッツポーズをする佐々木大地七段=5月18日、東京・千駄ケ谷の将棋会館
王位初挑戦を決め、会見で記者の要望に応じてガッツポーズをする佐々木大地七段=5月18日、東京・千駄ケ谷の将棋会館

佐々木大地七段(28)が5月18日、第64期王位戦挑戦者決定戦で羽生善治九段(52)に勝ち、王位戦七番勝負の挑戦者に名乗りを上げた。佐々木七段は6月5日にベトナム・ダナンで開幕した第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負でも、王位を保持する藤井聡太棋聖(20)と対戦中。藤井棋聖とのタイトル戦は〝十二番勝負〟の熱い戦いとして注目されている。

王位は師匠の深浦康市九段(51)が3期保持したことがあるタイトル。挑戦者決定戦後の記者会見で、報道カメラマンの要望に応じてガッツポーズを取る佐々木七段=写真=は「師匠が獲得しているタイトルですし、気持ちの入るタイトル戦です」と笑顔を見せた。

王位戦七番勝負は7月に開幕。佐々木七段は「2日制の王位戦での持ち時間(各8時間)の使い方など、分からないことは(深浦九段の)アドバイスを聞いて生かしたいです」と、尊敬する師匠とともに王位奪取を目指す。

藤井棋聖の印象について、「常に妥協なく最善を求めて指されている姿は影響を受けます」と話す。一方で、「簡単に崩れない粘り強さを見せられたら」と、自身の持ち味を強調した。

今年、一気にブレークした佐々木七段は「プレッシャーがかかる場面ではないし、失うものはない。自分の将棋に集中し、充実した夏にしたい」と、十二番勝負への意気込みを見せた。

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