ニデックがルネサスと協業 EV向け半導体の開発で

ニデックの永守重信会長
ニデックの永守重信会長

モーター大手のニデック(旧日本電産)は5日、車部品用の半導体の生産や開発で、半導体大手ルネサスエレクトロニクスと協業すると発表した。協業により半導体を安定的に仕入れ、急成長を見込む電気自動車(EV)用駆動モーターの生産強化につなげる。

ニデックのEV向け事業では、モーターやギアを一体化した「イーアクスル」と呼ばれる駆動装置の受注が急増している。高性能化に伴い、電力制御などに使う半導体の搭載数が多くなるため、ルネサスが最適な半導体を設計、生産する。

新型コロナウイルス禍ではサプライチェーン(供給網)が混乱し、半導体の需給が逼迫。ニデックは昨年5月、半導体の安定確保に向け、川崎市の研究所内に「半導体ソリューションセンター」を設置した。永守重信会長は、自社で半導体を生産する構想にも言及していたが、新規参入の投資コストを考慮し、半導体メーカーとの協業に踏み切った。

会員限定記事会員サービス詳細