藤井棋聖が得意戦法、佐々木七段は終盤に勝負か ヒューリック杯棋聖戦第1局

対局に臨む藤井聡太棋聖=5日午後、ベトナム・ダナンのダナン三日月(鴨川一也撮影)
対局に臨む藤井聡太棋聖=5日午後、ベトナム・ダナンのダナン三日月(鴨川一也撮影)

将棋の藤井聡太棋聖(20)=竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将=にタイトル戦初挑戦の佐々木大地七段(28)が挑む「第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第1局は5日(日本時間同)、ベトナム・ダナンのダナン三日月で指され、昼食休憩も明け、午後からの戦いに突入した。

藤井棋聖の先手で始まった開幕局は、藤井棋聖が得意とする角換わりを佐々木七段が真っ向から受ける展開となった。研究の範囲内か、お互いに指し手も速く、テンポ良く進んだ。

昼食休憩前には65手まで進んだ。前例がある54手目までの消費時間は持ち時間各4時間のうち、藤井棋聖が9分、佐々木七段はわずか4分だ。

55手目が分岐点で、藤井棋聖は13分の考慮で△3八桂と打ち、前例を離れた。以降、互いに少考を繰り返し、速い進行が続いた。

立会人の小林健二・九段(66)は「角換わりの最新形。事前研究を思わせる将棋だが、実戦(前例)が離れても研究会では指しているだろう」と話す。

初の大舞台に立った佐々木七段について、小林九段は「堂々としている。第一人者に挑む若武者」と表現。さらに、「想定内の将棋で、終盤に勝負しようと時間を残している」と分析した。

「これからは長考が続く」と話す小林九段の言葉通り、休憩明けからは互いに時間を使うようになった。午前中と違い、じっくりとした展開で中盤、終盤へと進みそうだ。

昼食休憩後に対局に臨む佐々木大地七段=5日午後、ベトナム・ダナンのダナン三日月(鴨川一也撮影)
昼食休憩後に対局に臨む佐々木大地七段=5日午後、ベトナム・ダナンのダナン三日月(鴨川一也撮影)

対局はインターネット動画配信サービス「ABEMA」の将棋チャンネルでライブ放送。検索は「ABEMA 将棋チャンネル」。

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昼食はベトナムのチキンライス「コムガー」




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