結局、「秘書官辞職」にまで至った『週刊文春』先週号のスクープ「岸田一族『首相公邸』大ハシャギ写真」。〝未熟な長男、前代未聞の軽率な行動〟と思っていたが、どうも、それだけではなかったらしい。
『文春』、今週(6月8日号)の続報、「大ハシャギ新写真 岸田一族の正体」によると、岸田文雄首相自身も「公邸で一族の忘年会」を開くことを了解していたというのだ。
〈「岸田首相も『居住スペースでの食事に顔を出して挨拶(あいさつ)した』と認めています。(中略)岸田首相の了解を得て行われたものであることは、論を俟(ま)たない」(政治部デスク)〉
この親にして、と言っては酷か。
『文春』『週刊新潮』(6月8日号)ともにトップは猿之助心中事件。『文春』が「猿之助は恋人に裏切られていた」。『新潮』が「『猿之助』全供述」。
両誌、憶測も含めあれこれ書き連ねているが、ぼくがいちばん共感したのは『新潮』、猿之助さんとも親交があったという比叡山延暦寺一山・戒光院、高山良彦住職の言葉だ。
〈「結果として猿之助さんは亡くならずに済みました。仏教の視点では、これは仏様に助けていただいた命と考えるのだと思います。今は時間をかけて休み、落ち着いたらまた〝お役目〟を果たすべくやり直していけばよいのではないか、と一個人の思いではありますがそう感じています」〉
これこそ今、書いてほしかったのが『新潮』の告発記事。
「『ウィシュマさん』が旗印で『改正入管法』大揉め 新聞・テレビが報じない『ニセ難民』『デタラメ申請』」
令和3年12月末時点で、〈強制退去の対象となっているにもかかわらず、退去を拒む「送還忌避者」は3224名。そのうちの約半数に当たる1629名は難民申請中であるがゆえに送還が停止されている。(中略)ちなみに、送還忌避者のうち、前科を持つ者は1133人〉。
面談で彼らがいかにデタラメなことを言っているかは本文を。
『ニューズウィーク日本版』(6・6)の大特集「ChatGPTの正体」は必読。勉強になります。
(月刊『Hanada』編集長)