先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、ウクライナのゼレンスキー大統領の訪日が注目された中、「日の丸半導体」復活、さらには日本経済再興のきっかけになりそうな動きがあった。
①5月18日、サミット開会に先立って岸田文雄首相が海外の大手半導体メーカーの首脳らを官邸に招き、「政府を挙げて、対日直接投資のさらなる拡大、半導体産業への支援に取り組みたい」と表明した。首相自らが日本進出を呼び掛けるトップセールスだ。
②その後広島入りした首相は、バイデン米大統領との会談で「グローバル・スタートアップ・キャンパス」(GSUC)構想の具体化を、米国の協力も得つつ強力に進めると伝えた。GSUC構想は、東京都心にキャンパスを設置し、米マサチューセッツ工科大(MIT)と連携して先端産業の研究者や技術者、起業家らを育成するという。日本で不足している半導体技術を担う人材を創出する一つのツールになりそうだ。