中国共産党・政府が民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から4日で34年となった。3月に新政府を発足させた3期目の習近平指導部は強権統治を継続、武力弾圧を正当化し、事件の評価を見直す姿勢は全く見せない。治安当局は厳戒態勢で市民の追悼行為を抑え込もうとしている。
高齢化が進む遺族は政府に「ざんげ」を要求し、当局の抑圧を受け続けながらも謝罪や真相解明を待ち望んでいる。
治安当局は4日、天安門広場付近などに大量の人員を配置。昨秋、高架橋で習指導部を批判する横断幕が掲げられた事件の再発防止のため、3日には複数の高架橋で警備が増強された。
事件後、約30年間にわたって毎年追悼集会が開かれてきた香港でも追悼行事の開催が事実上困難になるなど、3期目の習指導部下では強硬な対応がさらに進んでいる。(共同)