関西エリア、初の出力制御 太陽光や風力発電一時停止

関西電力本店の入る関電ビルディング=大阪市北区
関西電力本店の入る関電ビルディング=大阪市北区

関西エリアで4日、太陽光と風力の再生可能エネルギー発電事業者が一時的に発電を停止する出力制御が初めて実施された。太陽光の77施設と風力の6施設を対象に、関西電力送配電が発電停止を指示していた。電力の需給バランスが崩れると停電につながるリスクがあり、需要が減る休日に供給量を抑制した。

関西送配電は、4日午前9時~午後1時半に42万~52万キロワットを制御する想定で、事業者に発電停止を求めた。工場の稼働が減って電力需要が縮小する中、晴天で太陽光などの発電量が増えて供給過剰となる事態を避ける必要があった。

出力制御は平成30年に九州電力管内で初めて実施され、電力需要が比較的大きい大都市圏でも今年4月に中部エリアで行われた。大手電力10社のうち東京電力管内だけ実施していない。再エネの活用に向け、広範囲に電気を融通する送電網を強化したり、火力発電の稼働を抑制したりする対応が急務となる。

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