半導体大手のキオクシアホールディングス(HD)が、同業の米ウエスタンデジタル(WD)と合併交渉を進めている。合意すればスマートフォンなどに搭載され、デジタル化の要といえる記憶用半導体「NAND型フラッシュメモリー」で、首位の韓国サムスン電子に並ぶ「日米連合」が誕生する。だが、まだ固まっていない部分も少なくないとみられる。中国当局の承認が得られない可能性もあり、実施に移されるまでにはなお曲折がありそうだ。
「統合すればより効率的に投資できる。キオクシアはスマホ向け、WDはデータセンター向けなどに強く相乗効果も期待できる」
半導体業界に詳しい英調査会社オムディアの杉山和弘コンサルティングディレクターは、両社の交渉を肯定的に評価する。