大雨の影響で東海地方では2日、各地で河川の氾濫や土砂崩れが発生した。愛知県豊橋、豊川両市と静岡県磐田、袋井、沼津各市は増水を受け、流域住民に警戒レベル5の避難情報「緊急安全確保」を出した。
豊橋市は、柳生川と梅田川の水が堤防を越えたため、流域の計約3万5千世帯、約7万6千人に緊急安全確保を出した。地元消防によると、市内では「車が浸水して身動きが取れない」「家に取り残されていて外に出られない」などの通報が相次いだ。磐田市では敷地川の堤防が決壊し、氾濫した。市は計約2万6千世帯、約6万1千人を対象に発令した。
岐阜県瑞浪市では、大雨の影響で土岐川が氾濫。田畑が浸水したが、人的被害は確認されていない。同県恵那市では、一部の住宅で浸水被害があった。
愛知県西尾市の名古屋鉄道蒲郡線三河鳥羽―吉良吉田間では線路脇に土砂崩れが見つかり、全線で運転を見合わせた。岐阜県内の中央自動車道ではのり面が崩れ、道路上に土砂が流入。中日本高速道路が復旧作業を進めている。