お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の「しずちゃん」こと山崎静代さんと漢方を専門とする堀場裕子医師が、女性特有の不調とそのケアをする「漢方」について語るオンラインイベント「生理に向き合い、『ワタシ』を整える-しずちゃん&堀場裕子先生と学ぶ私たちのカラダ-」が5月17日、開かれた。しずちゃんの体験談などを交え、女性が不調を我慢しないことの大切さを語り合った。
生理痛への処方増える
「ないほうが楽だな、というものではあるけれど、女性の体にとっては必要なものなので、あったほうがいいんやなと」
生理についてそう話したしずちゃん。ボクシング選手として五輪を目指していたことでも知られるが、厳しいトレーニングをしていた当時は、無月経になったという。「運動する上で邪魔なものだから、なくていいやと思っていた」と振り返り、現役引退後に自然と再開したという。
産婦人科医としての経験もある堀場医師は「生理がない状態が続くと、骨がもろくなったり、脂質代謝異常になったりと、長期にわたる体の変化が生じる」と指摘。「無月経の期間が長いほど治療に時間がかかるので、半年以内を目安に(専門医に)相談してほしい」と語りかけた。
イベントでは、クラシエ薬品が女性500人を対象に、生理に関する症状について調査した内容も話題に。生理痛への対処で病院を受診した際、漢方薬を処方されるケースが新薬や西洋薬より多い結果などが紹介された。
堀場医師によると、漢方は症状の原因がどこにあるのか、体全体を総合的に診て症状を改善していく医療。「生理痛への対処としてピルを服用する人が増えている印象があるが、ピルが体質に合わない人もいる。次の選択肢として漢方のニーズが増えているのかもしれない」と分析した。
『気・血・水』のバランス
漢方の基本を学ぶコーナーでは、堀場医師が「漢方では『気・血・水』のバランスがよく保たれていると、症状が出にくく、安定している状態といわれている」と説明。イライラや抑鬱症状は「気」、生理痛や頭痛は「血」、むくみやめまいは「水」の症状に分類され、それぞれのめぐりが悪い状態という。
「症状がある人に対し、どこを治してあげると体全体が最終的によくなるのかというふうにアプローチする」と話す堀場医師に、しずちゃんは「原因となる元を見つけたほうがいいんやなと思いました」と応じていた。
この模様は6月19日までアーカイブ配信している。