欧州の電気自動車(EV)市場をめがけ、中国の攻勢が始まった。
中国のEV最大手、比亜迪(BYD)は今春、パリに2店目のショールームを開いた。行ってみると、内装は高級感たっぷり。金髪の女性が「ゆっくり御覧くださいね」と迎えてくれた。BYDは昨年10月、パリのモーターショーで欧州に本格上陸したばかりで、テレビや新聞も注目した。
契約第一号となった37歳の不動産業者は仏紙の取材に、「雲の中を運転するように軽やかだよ。走行中も車内が静かで、顧客と商談ができる」と満足そうに答えた。値段は4万6千ユーロ(約690万円)。同じ価格帯の欧米車と性能を比べて、即決したという。