天安門事件34年 学生リーダーらがNYで記念展示「真実伝える」

天安門事件の記念館に展示されたパネル=1日、米ニューヨーク(共同)
天安門事件の記念館に展示されたパネル=1日、米ニューヨーク(共同)

【ニューヨーク=平田雄介】1989年6月に中国当局が民主化運動を武力弾圧した天安門事件で、当時の学生リーダーだった王丹氏らは1日、米東部ニューヨーク市内で記者会見し、事件に関わる品々を集めた記念展示を2日から始めると発表した。事件から4日で34年。王氏は会見で「中国共産党が隠そうとする事件の真実を伝える」と展示の目的を語った。

学生らが天安門広場で使用した大学の旗や、当局による暴力で血に染まった記者のシャツなどを展示する。かつて香港に記念館が設置されていたが、2021年に当局の圧力で閉鎖に追い込まれた。王氏らはニューヨークでの記念展示の恒久施設化を目指して募金活動を続けていく。

王氏は展示場所にニューヨークを選んだ理由について、「支援を期待できる全米で最大の中国系コミュニティーがあり、多くの観光客が訪れるので関心を持ってもらいやすい」と説明。民主主義と自由を追求した人たちの記録を「世界中の人に伝えたい」と語った。

ニューヨーク市では中国の習近平体制に批判的な在米中国人らを取り締まる中国警察の秘密拠点「海外警察」が摘発されたばかり。1日の取材でも「安全上の理由」から展示を手伝う中国系ボランティアの顔は「カメラで写さないで」と記者に要請があった。

王氏は「家族が中国にいる在留中国人や中国系移民は脅威を感じている」と訴え、展示を通じて「世界全体に影響力を及ぼそうとする中国共産党の野心への警戒を促したい」と述べた。

王氏らは米国での恒久展示を目指し、昨年6月から首都ワシントンで特別展を開くなど世論喚起を図ってきた。募金開始から8カ月で約50万ドル(約6900万円)を集めた。中国本土からの寄付もあったという。

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