日航機墜落記録開示認めず 乗客遺族、再び敗訴

東京高裁などが入る裁判所合同庁舎
東京高裁などが入る裁判所合同庁舎

乗客乗員520人が犠牲になった昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故を巡り、遺族が日航に機体のボイスレコーダー(音声記録装置)とフライトレコーダー(飛行記録装置)の生データの開示を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(土田昭彦裁判長)は1日、請求を棄却した1審東京地裁判決を支持し、遺族側の控訴を棄却した。遺族側は上告する方針。

遺族は乗客だった夫を亡くした吉備素子さん(80)。ボイスレコーダーなどの記録は夫の個人情報に当たり、プライバシー権に基づき開示請求できると主張していた。土田裁判長は、記録は吉備さんや夫の個人情報を含まず、吉備さんにとって秘匿性の高いものではないと指摘。昨年10月の1審判決と同様に「開示を求める権利を持っているとは言えない」と判断した。

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