「ワクチン接種拒否」の職員を隔離、文書を回覧 滋賀の消防本部

滋賀県甲賀市の甲賀広域行政組合消防本部で令和3年5月、警防課の30代職員が新型コロナウイルスのワクチン接種を受けなかったことを理由に隔離して業務をさせ、他の職員らと接触させないよう各所属長に求める文書を作成、回覧していたことが1日分かった。同本部が明らかにした。職員は同年8月31日付で依願退職した。

同本部は「差別の意識はなかった」とする一方、当時の対応に問題がなかったか再度検証し、必要な対応を行う方針を示した。

同本部によると、元職員は3年4月のコロナワクチンの接種で、過去にインフルエンザのワクチン接種で副反応が出たことを理由に拒み、未接種となった。5月1日以降、他職員と離れたスペースで業務をすることや、更衣室の利用を制限するよう求めたという。

同本部は「社会的責任のある職として全職員が接種するものと考えていた。元職員に不快な心情があったとすれば、配慮が必要だったかもしれない」としている。

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