JR東海がリニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に関連して進めている山梨県内でのボーリング調査を巡り、山梨県の長崎幸太郎知事と静岡県の川勝平太知事の間で、激しい意見対立が生じた。静岡県がJR東海に対し、山梨県内でのボーリング調査を進めないよう求めたことが、行政権の干渉にあたるとして長崎氏が批判。これまでリニア関連で再三、川勝氏の発言や言動に振り回されながらも「大人の対応」で問題をこじらせないよう対処してきた長崎氏だが「仏の顔も三度まで」といった形で異例の抗議に発展した。
「違和感覚える」
長崎氏が今回、激しい批判をしたのは5月12日に開かれた定例の記者会見だ。前日に静岡県がJR東海に対し、リニア中央新幹線工事に関連した山梨県内でのボーリング調査を進めないよう通達したことに「大変強い違和感を覚える」と、静岡県の対応を批判した。