死刑執行の飯塚事件 「元死刑囚と体格や年違った」再審請求審で目撃者が証言

福岡県飯塚市で平成4年、小学1年の女児2人が誘拐、殺害された「飯塚事件」で死刑が確定し、20年に執行された久間三千年(くま・みちとし)元死刑囚=執行時(70)=の第2次再審請求で、弁護団が新証拠とする目撃証言をした男性は31日、福岡地裁(鈴嶋晋一裁判長)で行われた非公開の証人尋問で、目撃した車の運転手と元死刑囚の体格や年齢が異なっていたと証言した。

弁護団や男性が記者会見で説明した。第2次での証人尋問は初めて。弁護団は、福岡地検が8日、地裁から勧告された送検時の証拠品目録の開示を拒否したことも明らかにした。

男性は同県古賀市の電気工事業、木村泰治さん(74)。4年2月20日の事件当日、飯塚市内で、30代前後の小柄で丸刈りの男性が運転する白いワンボックスカーに、被害女児に似た2人が乗っているのを目撃したとしている。元死刑囚は当時50代だった。

木村さんは後日、法廷で元死刑囚を目にし、自分が見かけた人物とは体格などが違ったと感じた。会見で「元死刑囚や女児の無念を晴らしたい」と話した。

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