赤城乳業は30日、人気アイスキャンディー「ガリガリ君」の「エナジードリンク味」を発売した。新型コロナウイルス禍で在宅勤務をしていたオフィスワーカーの出社率の回復などを背景にエナジードリンクは需要増が見込まれる。消費者からもエナジードリンク味の商品化を望む声が多く、爽快な味わいをアイスで再現した。
エナジードリンクに使用されることが多く、疲労回復などの効果があるとされるアミノ酸のLーアルギニンや高麗人参エキス、ガラナエキスを配合。りんご果汁を使い、フルーティーな味わいとガリガリとしたかき氷の食感が楽しめる。価格は76円(税込み)だ。
赤城乳業は昨年8月22日~31日、ガリガリ君の発売40周年を記念する商品「ガリガリ君うめ」よりも食べてみたい味を消費者に選んでもらう投票企画をツイッターで実施。2万9000超の投票があり、このうち約4割の票を獲得したエナジードリンク味が「ザクロ酢味」「復活のうめ味」「ガリ味」を抑えてトップに輝いた。
エナジードリンクは糖分が高く、調査会社の富士経済(東京)によると、令和3年は巣ごもりによる「コロナ太り」への懸念の高まりなどを受け需要が低迷し、国内の販売額は前年比3・1%減となったが、4年以降は回復。5年は前年比4・0%増の1034億円に成長すると予測される。
ガリガリ君は年間4億本以上を売り上げる国民的アイス。赤城乳業はエナジードリンク味の投入で商品ラインアップを拡充し、さらなる需要開拓を図る。(宇野貴文)