海自艦の韓国入港「大きなステップ」 海上幕僚長

29日、韓国・釜山に入港した海上自衛隊の護衛艦が掲げた自衛艦旗である旭日旗(共同)
29日、韓国・釜山に入港した海上自衛隊の護衛艦が掲げた自衛艦旗である旭日旗(共同)

海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長は30日の記者会見で、護衛艦「はまぎり」が韓国・釜山港へ自衛艦旗を掲揚して入港したことについて、日韓関係改善の上で「極めて大きなステップだ」との認識を示した。韓国海軍との間で「(国際訓練に向けての)研究会など必要な交流をした」とも明らかにした。

はまぎりは31日に韓国・済州島周辺海域で行われる国際訓練に参加するため釜山へ寄港。入港時の艦旗掲揚は国際慣例だ。ただ自衛艦旗の旭日旗を巡り、韓国では「戦犯旗」などと曲解した批判があり、2018年の韓国主催の国際観艦式で韓国側が掲揚を拒否し、参加を中止した経緯がある。

酒井氏は会見で、「17年以来の韓国への入港となったが、特筆すべき事象もなく淡々と入港したと報告を受けた」と述べた。

日韓防衛当局間には韓国海軍による海自哨戒機へのレーダー照射問題も残っているが、酒井氏は「交流再開のスタートラインに立つには、今後の方針を互いに確認し合い、その上で艦艇の相互訪問や親善訓練、共同訓練などの実績を積み重ね、相互の信頼性を向上させていくことが重要」との認識を示した。

尹政権は問題視せず 海自護衛艦が「旭日旗」掲げ韓国・釜山に入港


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