日米欧を中心とする自由民主主義陣営は先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)により、権威主義体制に対する外交的な反転攻勢を始めた。中国とロシア、さらにグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国が台頭し、民主主義陣営は国際政治でマイノリティーに陥ると懸念されている。この潮流を押し戻せるのか。ロシア軍に対するウクライナの軍事的反転攻勢とインドの動向がカギを握る。
サミットは中露対応でG7の結束を確認するだけでなく、他の国々との連携を固めることが焦点だった。グローバルサウスを含む招待国8カ国と連帯を示したことで、G7が国際社会の多数派の声を代表する形を世界に発信できた。