中国は30日、独自の宇宙ステーション「天宮」に向け、中国北西部の酒泉衛星発射センターから有人宇宙船「神舟16号」を打ち上げた。中国当局は打ち上げ成功を宣言した。3人の宇宙飛行士が搭乗しており、天宮で現在活動している「神舟15号」の飛行士3人と交代。約5カ月間滞在し、天宮の設備の設置や維持のほか、科学実験や船外活動などを行う。
発射センターでは発射台から1・5㌔のエリアで関係者や報道陣が見守る中、神舟16号がオレンジや白色の炎を噴射し、爆音を上げながら真っすぐ上空に向かった。
神舟16号はロケット「長征2号F遥16」で打ち上げ。乗組員のリーダーは神舟7号と9号、11号にも搭乗したベテランの景海鵬飛行士が務める。ほか2人は北京航空航天大の教授らで、初めて搭乗するため宇宙飛行士の訓練を受けた。
景氏ら3人の飛行士は29日、発射センターで記者会見し「科学技術強国、宇宙強国のため力を尽くす」と決意を語った。(共同)