大阪出入国在留管理局の女性医師が酒に酔った状態で外国人収容者を診察していた疑いがある問題を受け、収容者の権利改善に取り組む弁護士らのグループが30日、大阪市内で記者会見を開いた。空野佳弘弁護士は「入管難民法改正案を制定する前提となる重要な事実で、審議中の国会に知らせなければいけないのに、入管は隠していた」と批判した。
グループによると、この医師は精神科医で、令和4年度から勤務していたとみられる。支援者による収容者への聞き取り調査で問題が浮上。複数の収容者から「『不法滞在なんだから早く帰りなさい』といわれ、まともな医療をしてくれない」などと問題視する声が上がっていた。
胆石と診断されていたあるコロンビア人女性は、この医師に右腹部の痛みを訴えると「そこに胆のうはない」「あなたの胆石どうでもいい」などといわれたという。女性は会見にリモート参加し「(お酒の)においがした。一番悪い先生」と話した。