われながらミーハーだなぁと呆(あき)れつつ、出社の途中、京王線の笹塚駅で途中下車した。急に便意を催したわけでもないのに、高架下にある公衆トイレに立ち寄るためである。
▼あった、あった、ありました。茶色い茶筒のような円筒が並び、黄色い楕円(だえん)形の庇(ひさし)が浮いている。建築家・小林純子さんの手になるもので、日本財団が、渋谷区と協力して17カ所設置したうちの一つだ。
▼あとの16カ所も安藤忠雄、隈研吾両氏ら名だたるクリエーターが設計しているだけに、宇宙船のようなものなど、どれもこれも個性的だ。外見だけではない。中に入って二度びっくりした。