石油元売り大手のコスモエネルギーホールディングス(HD)と投資家の村上世彰氏が影響力を持つ旧村上ファンド系の投資会社「シティインデックスイレブンス」のやり取りが6月22日開催予定のコスモの株主総会に向け、ヒートアップしている。特に今年1月以降は双方がやり取りしている書簡をホームページ上に公開したうえでの反論の応酬が続く。コスモの主張かシティ側の株主提案か。他の株主がどういう決断を下すかが注目される。
「シティらの真の目的は、自らの短期的な利益のみを追求」、「シティらの提案は真摯(しんし)な検討に基づくものとはいえない」-。5月23日に公表されたコスモのプレスリリースからは、20%超を保有する大株主となっているシティ側に対する批判が列挙された。
コスモはシティ側が4月に提案してきた社外取締役選任の提案にも反対意見を表明。1月に導入を決めた買収防衛策の発動の是非を株主総会で図ることも併せて決めた。今後、両者による全面的な委任状争奪戦(プロキシファイト)に発展する可能性もある。