日露戦争の日本海海戦の戦没者らを追悼する「日本海海戦118周年記念大会・彼我戦没者海洋殉難者慰霊平和祈念式」(会長、谷川浩道・福岡商工会議所会頭)が27日、福岡市東区の筥崎宮で営まれた。
筥崎宮で記念大祭が行われ、田村邦明宮司が祝詞を奏上。午後からは博多湾を航行する海上自衛隊の大型輸送艦「しもきた」の甲板で追悼式が行われ、参列者が海に花束を投げ入れた。
大会は明治39(1906)年から福岡県と福岡市の年中行事として始まり、昭和21年からは民間有志が継承、経済成長の陰で犠牲になった海洋殉難者もともに追悼する形式となった。福岡県知事、福岡市長、地元大企業のトップが大会役員を務めている。
日本海海戦は明治38(1905)年5月27日、対馬海峡でロシアのバルチック艦隊と日本の連合艦隊が戦い、日本が完勝した。
富津市の東郷神社でも例大祭
福岡県福津市の東郷神社でも27日、日本海海戦の戦没者を悼む「春季例大祭」が執り行われた。
同神社は昭和10年、地元出身の獣医、安部正弘さんの提唱により、玄界灘を一望できる大峰山上に創建され、連合艦隊司令長官、東郷平八郎元帥がまつられている。
春季例大祭は海戦の戦端が開かれた5月27日に毎年行われている。同神社の川野萬里子宮司が祝詞を奏上し、参列者の代表らが玉串をささげた。
同神社崇敬会の塚田征二会長は「東郷元帥は各国の海軍関係者の間で最も尊敬されている。現在の日本は残念な状況にあるが、未来永劫(えいごう)、元帥の遺徳をしのんでいくことを願っています」とあいさつした。