ロシア戦術核の配備を正式に受け入れたベラルーシのルカシェンコ大統領はロシア国営テレビが28日夜に放映した番組で、旧ソ連カザフスタンに対し、将来ロシアとベラルーシの連合国家に入るべきだと促した。
ルカシェンコ氏は、政府間合意文書が署名され、ベラルーシ国内への戦術核配備の手続きが始まったことを念頭に「生き残りたいなら連合国家に入るべきだ。そうすれば核兵器がある」と述べ、カザフのトカエフ大統領の名前を挙げて検討を求め、他の旧ソ連諸国にも加盟を呼びかけた。
ルカシェンコ氏の発言には、ウクライナ侵攻を非難しロシアとベラルーシへの圧力を強める北大西洋条約機構(NATO)に対抗するため、ロシアの「核の傘」の下で旧ソ連圏の結束を図る狙いがある。
タス通信によると、トカエフ氏は29日、ルカシェンコ氏の発言について「冗談だと思う」と述べ、「カザフに核兵器は必要ない」と明言した。(共同)