ボクシング5階級制覇の藤岡奈穂子が引退 「やり切った。女子でも挑戦できる」

現役引退を表明し、記者会見した女子ボクシングの藤岡奈穂子=29日、東京都大田区
現役引退を表明し、記者会見した女子ボクシングの藤岡奈穂子=29日、東京都大田区

男女を通じて日本選手初のプロボクシング世界5階級制覇を果たした藤岡奈穂子(47)=竹原慎二&畑山隆則=が29日、東京都内の所属ジムで記者会見し、現役引退を表明した。「やり切った。複数階級を取ったことで女子でも挑戦できることを後輩たちに見せられた」とすがすがしい表情で語った。

2009年9月にプロデビューし、ミニフライ級、スーパーフライ級、バンタム級、フライ級、ライトフライ級の順に頂点に立った。昨年4月のフライ級2団体王座統一戦で敗れた後、1年の期限を設けて現役続行を模索したが、納得のいく試合を組めず決断した。

宮城県出身。思い出に残る試合は、東日本大震災約2カ月後の11年5月に勝利し、初めて世界王者となったタイトルマッチ。「地元の方から言葉をかけていただいたし、支えてもらっていると感じた。これから恩返しをしていきたい」と感謝した。通算23戦19勝(7KO)3敗1分け。

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