ニクソン米政権下でベトナム和平に努めたキッシンジャー元国務長官が27日、100歳になった。大統領の密使として極秘訪中し、米中国交正常化に道筋を付けるなど功績を残す一方で、ベトナム戦争期にカンボジアで市民を巻き添えにした爆撃を強行したとして批判も高まっている。
CBSテレビのインタビューで爆撃の犯罪性について見解を問われたキッシンジャー氏は、半世紀以上前の出来事だと強調した上で「必要な措置だった」と弁明した。
ニクソン政権は北ベトナム側の兵員・物資輸送路の寸断などを狙ってカンボジアを広範囲にわたって空爆。米メディアによると、1969~73年に約15万人もの市民が犠牲になったとされる。
キッシンジャー氏はインタビューで、中国やロシアに自身が電話をすれば習近平国家主席やプーチン大統領が会話に応じるかと尋ねられると、「電話を取る可能性は高い」と述べ、自信家の一面ものぞかせた。(共同)