浪速風

女性議員のハラスメント被害

内閣府などが入るビル=東京都千代田区(桐原正道撮影)
内閣府などが入るビル=東京都千代田区(桐原正道撮影)

内閣府が令和3年に公表した「女性の政治参画への障壁等に関する調査研究」によると、地方議員の女性の57・6%は議員活動や選挙活動中にハラスメントを受けた経験がある。最多は「性的もしくは暴力的な言葉による嫌がらせ」(26・8%)だが、「付きまとい、ストーキング」が11・7%というのは衝撃的だ

▶地域政党・大阪維新の会大阪府議団の男性府議が、後輩の大阪市議の女性にハラスメント行為をしていた責任を取って府議団代表を辞任した。週刊誌は既婚者の府議が「愛してる」など、肉体関係を求めるメッセージも送っていたと報じ、府議は「記憶も記録もない」と述べたが、女性市議は一連の内容を事実と認めた

▶ハラスメント被害を組織に訴えるには、相当な覚悟がいる。8年前の被害当時、女性市議は党幹部に被害を訴えたが、公表は望まなかったという。しかし、事態を把握しながら組織として適切な対応をしなければ、その組織も加害者である。

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