政府の「AI戦略会議」は26日、人工知能(AI)の活用や課題について議論した。AIに詳しい実業家でプログラマーの竹中直純氏に、日本のAI開発などについて聞いた。
「日本語の人工知能(AI)開発が遅れているのは、AIの基となる日本語のデータベースが英語に比べて大幅に少ないことが大きい。
過去、日本のネット企業は、ブログや掲示板サービスといったプラットフォームについては、利用が減少するとすぐに手放してきた。その結果、日本語のデータベースを蓄積する器を手放す結果にもなった。プラットフォームを軽視する考え方が日本語データベースの少なさにつながり、日本語AIの開発にも影響した。
今後は、国立国会図書館といった日本語のコンテンツを持っている事業者などが一致団結して、日本語のデータベース化を進める必要があるだろう。サービスが終了したブログなどの履歴を集めることも必要になる。
もう一つ必要となるのは、AIサービスを活用する間口を広げることだ。具体的には、音声で話しかけることで対話型AIを利用できるようにすることが重要だと考える。情報弱者を無くすためにも、政府に音声入力の普及促進を求めたい」(聞き手 大坪玲央)