立てこもり男を警察官殺害容疑で逮捕 長野県警 市議会議長の息子

中野警察署に移送される、立てこもり事件を起こした青木政憲容疑者(中央)=26日午前4時54分、長野県中野市(松井英幸撮影)
中野警察署に移送される、立てこもり事件を起こした青木政憲容疑者(中央)=26日午前4時54分、長野県中野市(松井英幸撮影)

長野県中野市で男が猟銃を発砲するなどし、警察官らが死亡した事件で、長野県警は26日、身柄を確保した男について、警察官1人に対する殺人容疑で逮捕した。県警によると、男は中野市江部の農業、青木政憲(まさのり)容疑者(31)。男は青木正道・市議会議長(57)の息子で、議長の自宅に立てこもっていた。

県警によると、青木容疑者は26日午前4時37分に屋外で確保された。自ら投降したという。現場では高齢女性が負傷したまま屋外に残されていたが、26日に死亡が確認された。この事件による死者は、警察官2人と刺されて死亡した女性を合わせ計4人になった。県警は26日、刺されて死亡した女性の身元を、現場近くに住む村上幸枝さん(66)と明らかにした。

事件は25日午後4時25分ごろ、中野市江部で発生。青木容疑者は村上さんを刺した後、通報で駆け付けた2人の警察官に発砲した後、住宅に立てこもった。県警によると、いずれも中野署の玉井良樹警部補(46)、池内卓夫巡査部長(61)が死亡した。

青木容疑者は犯行当時、迷彩柄の上下と帽子にサングラスを身に着け、マスク姿だった。県警は当初、男性が屋外で負傷したまま残されているとしていたが、死亡が確認された女性だったと訂正した。

逮捕容疑は、25日午後4時35分ごろ、池内巡査部長に猟銃のような銃で発砲し、殺害したとしている。

安全確保のため市立中学校に開設された避難所に集まっていた住民らは、26日朝までに全員が帰宅した。

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