米南部フロリダ州のデサンティス知事が参戦を表明したことで、2024年大統領選に向けた共和党の候補者指名レースは、先行するトランプ前大統領とデサンティス氏の2人を軸に進むことがほぼ確実となった。両氏の政治姿勢は、民主党などリベラル勢力を徹底して敵視する点や、強硬な不法移民対策を掲げる点などでほぼ相似形。争いは、共通の支持基盤である保守層を奪い合う展開となる。
24日、ツイッター上の音声配信サービスで投資家イーロン・マスク氏らとの対話に参加したデサンティス氏は、大統領に当選した場合の優先課題として南部のメキシコ国境から流入する不法移民対策を挙げ、こう断言した。「就任初日に国家非常事態を宣言し、国境の壁を建設する」
「国境の壁」建設はトランプ氏が在任中に推し進めた看板政策。デサンティス氏がそれを丸ごと公約としたのは、自身がトランプ氏の〝継承者〟だと印象付け、同氏の支持者を取り込みたい思惑があるためだ。主流メディアを非難し、連邦政府機関がリベラル勢力に牛耳られているなどと主張していることにも同様の意味合いがある。