医療技術が進展したとはいえ、医師からがんと診断されたら、誰しもが精神的な苦痛を感じます。そうした心のもやもやを和らげる場所が今年3月、神戸市に開設されました。代表者の緩和ケア認定看護師、松本京子さんに活動内容を聞きました。
今年3月にがん患者さん、ご家族、がんに影響を受けた方々が相談したり、交流できる「CANCER SUPPORT 神戸なごみの家」を神戸市兵庫区羽坂通4丁目2の16に開設しました。JR兵庫駅から徒歩4分ほどの便利な場所にあります。
2階建ての一般住宅をお借りし改修しました。1階のリビングはくつろげるサロンとし、個室ではプライバシーに配慮し相談をお伺いできるようにしています。2階は居室が2つと小さな図書コーナーです。居室の1室はベッドを置き、体がつらいときに休息がとれます。もう1室は患者さんやご家族向けの講演会を開催したり、夜間や休日には貸し会議室として医療介護関係の研修会などに利用できます。
相談にあたるのは、がん患者さんへのケアの経験が豊富な看護師、緩和ケアやがんの知識をもった、がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師たちです。これらのスタッフはがん診療連携拠点病院で勤務経験があったり、在宅医療に従事していたり、看護大学で教員をしている人などさまざまです。
相談内容は、がんに関するさまざまな悩みや療養生活に関する困りごとなどです。予約は不要で、月曜日から金曜日までの午前10時から午後4時までいつでも受け付けます。相談の時間は制限を設けずに、相談者が気持ちを打ち明けられるようにフリータイムとしています。また、相談事はないけど、誰かとお茶を飲みながら話をしたい、ゆっくり自分の時間を過ごしたいという方も歓迎です。