中国軍関係者「米があおる」自民調査会に

日本と中国の国旗(ロイター)
日本と中国の国旗(ロイター)

自民党安全保障調査会(会長・小野寺五典元防衛相)は23日、国会内で中国人民解放軍の元幹部らと意見交換を行った。武力による台湾統一への懸念を伝えると、中国側は「米国側が(対立を)あおっている」との認識を示し「現状変更を行うことは予期せぬ事態につながる」と説明した。

自民関係者によると、党の調査会などが中国軍関係者と直接議論したのは初めて。中国側から申し入れを受け、元中国軍副総参謀長の孫建国氏ら「中国国際戦略学会」の関係者8人との意見交換に臨んだ。

中国側は、ロシアのウクライナ侵略について、侵略行為があることは認める一方、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大など露側の主張に理解を示し「米国がウクライナを利用してロシアの力を弱めている」と主張した。自民側が核軍縮の国際枠組みへの参加を求めたところ、「米国が中国に対する核の脅しをやめれば核戦力を拡大する必要がなくなる」と応じた。

小野寺氏は記者団に「かなり率直な議論ができた」と述べた。

会員限定記事会員サービス詳細