21日閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)は、ウクライナのゼレンスキー大統領の電撃的な参加で、当初予定された日程に大きな影響が出た。日米韓首脳会合は写真撮影を含め約2分間。30分間を想定したサミットの最終討議も約3分間に短縮された。
一方、21日午前にゼレンスキー氏も参加したウクライナを議題とする約1時間の討議を追加した。さらに招待国首脳を交えた「平和と安定」に関する討議も予定を30分ほど延長した。岸田文雄首相は記者会見で「予定時間を大幅に超えて希望する発言者全てから発言をいただき、議論を深めた」と説明した。
もともと最終日に予定されたG7首脳声明発表や、日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「クアッド」の首脳会合も20日に前倒しし、ゼレンスキー氏の参加に備えた。日本政府関係者は「いずれの日程も、普段ならばトップニュース。こんなに盛りだくさんのサミットは、かつてないのではないか」と語った。