大幸薬品会長に96億円請求 クレベリン巡り、株主が提訴

大幸薬品の「クレベリン」シリーズの商品
大幸薬品の「クレベリン」シリーズの商品

大幸薬品は19日、空間除菌をうたった主力商品「クレベリン」の広告を巡る問題で損害を与えたとして、柴田仁会長に約96億円を支払うよう求める株主代表訴訟を、株主の興和(名古屋市)が大阪地裁に起こしたと発表した。消費者庁はクレベリンの表示に根拠がなく景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、再発防止命令を出した。

大幸薬品によると、提訴は3月17日付。興和は令和4年12月末時点で大幸薬品の発行済み株式の3・0%を持つ。大幸薬品は再発防止命令を受けて業績が悪化し、3年12月期連結最終損益は約96億円の大幅な赤字となった。興和は、この損失を賠償額として支払うよう求めているという。

消費者庁は今年4月、大幸薬品に課徴金6億744万円を納付するよう命じた。景表法に基づく課徴金としては過去最高額という。

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