統一地方選前半戦の奈良県知事選で、5期目を目指して落選した荒井正吾知事(78)が26日、県庁で報道陣の取材に応じ、選挙戦について「支援者の方々が熱心に戦ってくれ、すがすがしい気持ちだ」と語った。この日は定例記者会見が予定されていたが落選を受けて中止となり、報道各社が対応を要望していた。
知事選では、過去の選挙で荒井氏を支えてきた自民党県連が新人の元総務官僚、平木省氏(48)を推薦して保守分裂となり、日本維新の会新人の元同県生駒市長、山下真氏(54)が初当選した。大阪府以外で初の維新公認の知事となる。
荒井氏は選挙戦について「(保守分裂は)いじめられているようにも見られ、その構図がすがすがしさを発生させることになった」と振り返る一方で、「政策論争はした感じがない。議論がかみあわなかった」と指摘。山下氏に対しては「とにかく奈良県をよくしてほしい」と要望した。
26日午後には、5月3日に知事に就任する山下氏が県庁を訪れ、荒井氏から業務の引き継ぎを受ける。