スペースX新宇宙船、爆発 米で無人飛行試験

打ち上がる大型宇宙船「スターシップ」とロケット「スーパーヘビー」=20日(スペースXの中継映像より)
打ち上がる大型宇宙船「スターシップ」とロケット「スーパーヘビー」=20日(スペースXの中継映像より)

米宇宙企業スペースXは20日、開発中の大型宇宙船「スターシップ」とロケット「スーパーヘビー」をテキサス州の同社施設から打ち上げたが、想定通り分離せず爆発した。宇宙船とロケットを組み合わせた高さは史上最大の120メートル。二つを組み合わせた状態での初の無人飛行試験だった。

同社は飛行データを分析し、原因究明と改善点の特定を急ぐ。今後も試験を繰り返すとみられるが、米国が主導する国際月探査「アルテミス計画」で2025年末に有人月面着陸に利用するとのスケジュールは不透明な情勢だ。

スターシップは民間人の宇宙旅行のほか、アルテミス計画で飛行士や資材を乗せ月の上空と表面を往復する着陸船にもなる予定。全長50メートル、直径9メートルで、将来は100人の搭乗も可能にする構想がある。宇宙船とロケットは両方とも再利用を可能にし、輸送のコストを抑えるのが目標だ。(共同)

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