統一地方選前半戦が投開票された9日、与野党の幹部らは各党本部などで記者団の取材に応じ、選挙結果の総括や後半戦に向けた展望などを語った。
自民党の森山裕選対委員長は、知事選と政令市長選の結果について「地方組織が推薦・支持した多くの候補者が当選確実となり、堅調な結果となっている」と説明した。「後半戦と5つの国政補欠選挙につなげていきたい」とも強調した。
公明党の山口那津男代表は、大阪府内の地方議員選で日本維新の会の母体の地域政党「大阪維新の会」との競り合いになった展開を踏まえ「危機感のもとで非常に引き締まった選挙を展開した」と振り返った。また、後半戦に向けて「重点的に焦点を定めて応援に入りたい」と述べた。
立憲民主党は比較的地盤の固い北海道の知事選で新人を推薦、与党推薦の現職に挑んだが敗北し、党勢の低迷を印象づけた。大串博志選対委員長は「結果をきちんと見極めていきたい」と語った。
一方、維新の馬場伸幸代表は、大阪府以外での初の首長ポスト獲得となった奈良県知事選での勝利の背景を「実績をたたき出している大阪のようになればよいという票が中心だろう」と分析した。
共産党の小池晃書記局長は、維新の躍進に危機感を示し「大軍拡のみならず、核武装まで(維新は)主張する。問題点を有権者に訴え『自民党政治の最悪の補完勢力』であるという本質を伝えていく」と述べた。